・・・・・たとえば、僕は点で ・・・・・
たとえば、僕は点で。
たとえば、そこに画用紙があって。
いつしかゆっくりと動き出して
一筋の線を描き出してた。
そこにはすでに誰かが描いた
無数の線があって
ごつごつした線があったり
真っ直ぐな線があったり
ぶっとい線があったりして
そう・・・あったりして。
時々立ち止まって
あんな線が描きたいな
なんて思ったりして
真っ直ぐに進んでいるつもりでも
振り返ってみると
やっぱり、くねくね
僕の線は太くもなくて
真っ直ぐでもなくて
でも・・・それでいいんだ、きっと。
そう気付くまでに
そう思えるようになるまでに
画用紙の半分を費やしていた。